夢恋Star
その嘲笑うかのようか笑いかたに怒り爆発しそうになって、
《こいつにだけは絶対に負けない》
そう思うようになった。
だけど、
その後見た彼の走りは…
あたしが見たことあるなかで、1番、綺麗で力強かった。
アメリカ人などの欧米人の走りを真似したんじゃない。
そうじゃなくて
彼は、
《日本人の走り》をしていた。
その時彼は4年生。
すごいと思った。
だけど
だから勝ちたいと思った。
そして、4年生の3月。
翔は6年生の3月。
最後の、大会。
あたしにとって翔に勝つ、というのは、翔の目を奪うような走りをすること。