夢恋Star
「行きまーす。」
小田切の声がした。
条件反射で声のした方をむくと、小田切が幅跳びの準備をしていた。
え、本当にもうやるの?
だって、だってさ、
見学じゃ、ないの??
小田切が最後の一息をして、走り出した。
……え?
走りが、
あの走りが……
もう一度見れた……
なんで?
え?意味わかんない。
あたしの頭は混乱しまくっていた。
「6メーター26」
「ありがとうございました」
その姿があいつとみょうに重なって、見間違えたと思った。