マンホール
時計は1時30分をさしていたがあたしは眠くなかったのでこくりと頷く。



「この前転校してきた子…って、なんて名前?」


この前転校してきた子…そんな話もしたっけ。それはもちろん、愛想が悪くて雰囲気の悪い感じだったあいつのことだ。


「あぁ…前にお母さんに話したね。大神だけど。それがどうかした?」


あたしはお母さんを見た。お母さんは俯き、青ざめていた。それはなぜなのかあたしには全くわからない。お母さんはしばらくして、お茶を飲んで自分を落ち着かせた。


「大神…ね。わかったわ、ありがとう」
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