マンホール
先生は話を続け、あたしの耳に入った時はもう話終えていた。

「今、なんて言ってた?」
「え?ちゃんと聞いときなよ。だから───」

ガララ………


菊久乃に聞き直していたときだった。






教室のドアが静かに開いた。



「大神くん、自己紹介して」



微笑む先生の隣に立ち、無表情の顔の「大神」と呼ばれる男の子。








────が





その男の子は2人いた。
顔もほくろも髪型も全く同じ。


クローン人間?



あたしは兄弟と言うものが見たことなかったので最初はなぜ2人もいるのか分からなかった。
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