マンホール
「な…なにも…」

その声と雰囲気に思わずひるんだ。

大神の印象は珍しいから怖いに変わった。

「なんか感じ悪いね…」
「うん、まぁいいけど。あ、ほら授業始まるよ」


大神のことなんか「双子」以外に興味がなかったのであたしはすぐに切り替えることができた。

もちろん、朝のマンホールの事件も放課後にはもう忘れていた。








「茜音ー、帰ろ」


放課後になり、菊久乃と教室を出て、一緒に帰る。

いつも会話はたわいもない先生の話だったりテレビの話だったりするのに

今日は違った。
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