マンホール
『いらっしゃいませー』


俺の気分とは真逆の明るい声が飛び込んだ。

たどり着いたのは…いつもの大衆食堂。


店員に案内され席につく。ここは自分でおかずを取りにいかなければならない。

なにをするでもなく、出された水を飲み、あたりを見渡す。


中年のサラリーマンがほとんど。だがちらほらと20代の若い子たちも見える。


俺はさっきの事件をまた考えだした。

凶器はマンホールの蓋…
蓋…を持ち上げられるような人間…

そして何回も振りかざせるような力持ちでないと…

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