マンホール
そう言って途絶えた。ざめめく人々。


今すぐにやめさせないと…!



「田坂!放送局にのりこむぞ!」


田坂の返事を聞く前に走りだしていた。タクシーをひろって、乗り込む。


「……放送局まで!急いで!」


目的地を言うと、背もたれに寄りかかった。気づけば冷や汗が出ている。ぐっしょりと手には汗を握ったいた。


行くまでに田坂も俺も、一言も口を開かなかった。


いたるところで泣き声と叫び声が聞こえてくる。



「ぎゃああぁぁ!!!」
「誰か助け…………っ……うわぁぁあ!!」
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