マンホール
スタジオはがらんとして、殺風景だった。

ただ、真ん中にはなにかに使用される、スクリーンがあった。

ザーッという音と共に砂嵐がスクリーンに映っている。



『ヨウコソ』






まるで待っていたかのようにあの声が聞こえた。





『ルールノ、セツメイハ、ワカリヤスカッタカ?』




編集した気持ち悪い声がスタジオいっぱいに響く。

同時に砂嵐の音も大きくなる。





「ふざけんな!早くゲームを止めろ!あんなことをして何が目的だ!」


田坂はスクリーンに向かって叫んだ。
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