マンホール
場面は変わり、翌朝─────





何事もなく学校は始まって、予定の時刻にチャイムは鳴り、皆席に着いていた。



茜音は多少のショックをひきずりながらも明るく振る舞っていた。

菊久乃もいつもと同じようにテンションは高く、事件のことを忘れようとしていた。

気づけば今日はバレンタインデー。


普通の中学生なら好きな人にチョコレートをあげる大切な日だ。


茜音もまた、その中学生の中の1人だった。


一年のときから好きだった、同じクラスの大島くんに気持ちを告げようと決心していたのだ。
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