マンホール
大島くんは目玉を勢いよく引きちぎった。それでも笑い続ける。

首が落ちる。あの死体のように生首になる。大島くんの笑い声が白い空間に響いてく。白い床には血で赤に染まっていく───────





「きゃあああああ!!!!」




飛び起きたときは家のベッドだった。汗はぐっしょりとかいて、息は荒い。


「夢か…」


ぽつりと呟き、息を整え、冷静さを保とうとした。…リアルな夢だった。大島くんの笑い声が耳にこびりついて離れない。あの光景も…

そのせいか息づかいは全く整えられない。
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