ショート・ミステリーズ!短編集その1
…ええっと、
どこから話せば
いいんだろうな?
あまり時間が
無いんだけどね。

とりあえず、
いつものように
俺は講義に出て、
居眠りしていた
ワケだ。

終鈴で目覚め、
ミミズがのたうった
ような数式が
散りばめられた
ノートと
ツルツルの教科書を
カバンにしまった
ワケだ。

プラプラと
構内を抜け、
駅に向かうバスに
乗り込んだワケだ。

バスには高校生が
たくさん
乗っていたなあ。

体育祭の練習でも
しているんだろう、
日に焼けた逞しい腕が
吊革から
ぶら下がっていた。
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