Adagio-四音の奏-
「とにかく、夏休みはメンバー全員で課題を仕上げる様にってさ!それじゃないと成績は出せないって言われちゃったよ。下手したら全員単位不足で留年って事になりかねないよ!」


僕はクマテツに言われたことを一気にまくし立てながら、慌ただしくメンバーに合宿計画表を配った。


「合宿ねぇ…運動部じゃあるまいし。参加してもいいけどさぁ、俺、このところ物忘れが酷いじゃん、又忘れちゃうかもよ。」

指先でプリントを弄びながら、谷口は呟くように言った。



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