Adagio-四音の奏-
その日の昼休みになっても、まだ松浦からプリントの提出は無かった。
もの凄く気になってはいるのだけど、彼女に催促するのも気が退ける。

まさか、問題発生?
嫌な予感が頭をよぎる。
視線の端に、松浦の姿を捕らえながらも僕はどうすることも出来ず、教室の窓辺に寄りかかったまま悶々とした気分を引きずっていた


「太一、ちょっと話があるんだけど…。」

「へっ!?」

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