Adagio-四音の奏-

ブゥゥゥン

”今着いたぞ~”とでも言うように、クマテツはエンジンを一吹かしし、玄関の前に車を止めた。


(いよいよ合宿開始かぁ…。)

僕は車から降り、周りを見渡した。
赤い屋根で白壁の校舎。周りを取り囲む白樺や唐松の林。
木々の葉が風に揺れサワサワと揺れ、その音が僕の体を暖かく包み込む。
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