First Love


とうとう家の前に着いてしまった。


「ここ?」


「うん。送ってくれてありがとう。」


「どういたしまして。」


二人ともなかなか手を離せずにいた。

向かい合ってお互いの両手を掴んだまま。

ふと大智の顔を見上げると
真っ直ぐと私を見ていた。

目がそらせず見つめ合う。

時間が止まればいいのに。


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