First Love
迷い
昨日の夜はなかなか寝れなかった。
「どうしたの?元気ないね?」
澄花が俺の顔を覗き込んできた。
その上目遣い反則。
思わず目をそらしてしまう。
「そんな事ねぇよ。別に普通。」
今の言い方ちょっとキツかったかなぁ?
「それなら良かった。」
澄花の方に視線を戻すと
いつもと変わらない笑顔だった。
「ちょっとジュース買ってくるね。」
そう言って澄花は教室を出て行く。
その時チラッと見えた顔は
さっきまでとは違って少し悲しそうにも見えた。
「私も行く!」
奈美が澄花の後を追って行った。