貴方の側で
出会い
最初は声に惹かれたの。次は笑顔で、優しい所も太陽みたいに明るい所も、気がついたら全部好きになってたの。

あれは友達とビジュアル系バンドのライブに行った帰り道。ダフ屋からチケットを買ったおかげで財布が淋しくなっていた。確かに、確かにライブは楽しかった。楽しかったけれど…チケットに三万は痛かった。そのせいか、九月の中ばなのに涼しさより寒さを感じずにはいられなかった。
「ねぇ、めぐ、今日は真直ぐ帰ろうね」
黙っていたら、このまま飲みへ行きそうな雰囲気だった。
「そうだね」
2人は大した会話も無く駅に向かっていた。
♪止められないんだ、この想いを~♪
思わず、私もめぐも足を止めて、音のする方へ視線を走らせた。四人組の男の人が歌っていた
私はその歌っている人に釘付けになった。何て気持ち良さそうに歌う人なんだろう。それに不思議と声が心地良い。
歌の合間にチラシやデモテープを配ったりしてたので、私達はどちらも貰って帰る事にした。
「聴いてくれてありがとう」
立ち去る私達にボーカルの人が笑顔で声を掛けてくれた。私、真月ありあはその一言とその笑顔で恋に落ちてしまった。
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