もう一つの【ゴル裏】〜いつかの公園のベンチで〜
初めは、田舎の小さな町の人々も好奇な目で二人を見ていたらしいが、そんな事には動じない父親の姿を見ている内に段々と二人を認めていった。
僕は呆気にとられていたものの不思議と冷静に話を聞く事が出来ていた。
僕は父親の心配はしていない。どんな事が起ころうがどんと構えている事だろう。これまでもそうであったように、これからも。
心配なのは香織さんの方だ。本当にそれで良いのか聞いてみた。
ξ゚ー゚)ξ
「本当にごめんなさい!図々しくて。迷惑だろうけど私の気持ちは決まっているの。もちろん静香も」
(´・ω・`)
「まあ、二人が良いんなら僕は何も言う事はありません。迷惑だとも思いませんよ」
(*^^)
「二人は結婚する予定なんですか?」
しぃちゃんが少し寂しそうに口を挟んでくる。
父親を取られるような心境なのだろうか?
「静香の事もあるし、おいおいは・・」
親父が言う。
ξ゚ー゚)ξ
「女は離婚してから一年間は再婚出来ないの・・だから今すぐって訳にはいかないと思うけど・・」
と、香織さん。
「おじいちゃん大好き」
と、静香ちゃんが続けた。
(´・ω・`)
「ちょ、おじいちゃんって・・」
僕は笑いをこらえるのに必死だったがしぃちゃんは複雑そうな顔をしていた。
(*^^)
「あたしの事はおねぇちゃんて呼んでね、静香ちゃん・・」
(´・ω・`)
(そっちかーーい!)
しぃちゃんの一言で和んだのを期に僕は「そろそろ向かいましょう」とみんなを促した。
今日本来の目的はトリニータの最終戦だ。父親達ののろけ話を聞く事ではない。
(´・ω・`)
「ちょっと待って下さい。指定席は三枚しかありませんけど」
ξ゚ー゚)ξ
「静香は抱っこするわ」
(*^^)
「あたしはお父さんと香織さんをエスコートしなくちゃ」