もう一つの【ゴル裏】〜いつかの公園のベンチで〜

(´・ω・`)
「・・ソウデスカ・・・」

(///`ー´)
「その人に伝えてあげて下さい。僕も明日の試合がんばるから、明後日の手術がんばるように」

(´・ω・`)
「はい!必ず伝えます!ありがとうございました」

(///`ー´)
「その人、彼女?」

(´・ω・`)
「は、はい!そうです」

僕は胸を張ってそう答えた。

(///`ー´)
「そう。それじゃあ尚更あなたがしっかり励まして下さい。お大事に」

僕は何度もお礼を言い、頭を下げた。

最後に明日の鳥栖戦のゴールをお願いすると、

(///`ー´)
「僕は常にゴールを狙っています。明日もがんばりますよ」

「お願いします」と言い、その場を離れた。

背中に突き刺さるような視線を感じながら・・。

僕は少しでも早く、このユニホームをしぃちゃんに届けたくて、車を病院に走らせた。

桜ももう少しで満開だ。しぃちゃんの笑顔も満開になる事だろう。







「コンコン」

病室の扉をノックする。
「どうぞ〜」と、しぃちゃんの声を聞いてから扉を開け、中に入って行った。

しぃちゃんは色んな検査の為に昨日入院した。
付き添いはいない。
しぃちゃんのお母さんは病院が嫌いだと言う。しぃちゃんも付き添わなくて良いと、お母さんに言ったそうだ。

お父さんの闘病生活を支えたお母さん。「病院にいるだけで病気になったような気がする。よろしく頼んだ」と、笑いながら僕の肩を揉んでくれた。

しぃちゃんは比較的落ち着いていた。
今はベットの上で本を読んでいる。

(*^^)
「もー、退屈で退屈で死にそう」

(´・ω・`)
「死んじゃダメです」

(*^^)
「死ぬ訳ないじゃん、例えよ例え」

僕らはお互いに笑いあった。

(*^^)
「ねー、買ってきてくれた?」

僕はしぃちゃんから「サッカー関係」の本を買って来てくれるよう頼まれていた。

今や本屋にはサッカー本が溢れていた。「2002日韓共同Wカップ」の開催のお陰だろう。

僕は買って来た大きな包みを手渡した。

(*^^)
「うわぁ、いっぱい買って来たねぇ。これで退屈せずに済みそう。ありがと」

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