もう一つの【ゴル裏】〜いつかの公園のベンチで〜
(*^^)
「疲れたぁ・・」
僕のアパートに着いてからの第一声だった。
(´・ω・`)
「だから言ったじゃないですか、大丈夫ですか?」
まあ、あんな試合を観せられた後じゃあ仕方ない。そう言った僕も疲れていた。
サッカーは2-3のスコアが一番面白いって言うけど、それはシーソーゲームだった場合だろう。もしくは贔屓のチームが勝った場合だ。
2-0のゲームをひっくり返されては「疲れた」以外言葉は見つからない。
今夜はしぃちゃんがカレーを作ってくれる予定だったが、これでは僕が作るハメになるだろう。
(´・ω・`)
「お風呂容れますから、入って下さい。疲れが取れますよ」
(*^^)
「・・うん。そうしよっかぁ。ねぇ、一緒に入る?」
(´・ω・`)
「はい?また冗談ですか?面白くないですよ」
そう言ってしぃちゃんの方を見る。
しぃちゃんの目が僕の目を貫くように見ていた。
(´・ω・`)
「どうしてたんですか?顔が強張ってますよ」
(*^^)
「ちょっとこっち来て」
僕はしぃちゃんの座っているソファーに近づいた。
(*^^)
「ここ座って」
ソファーの隣をパンパンと手で叩く。
僕がソファーに座ると、しぃちゃんは立ち上がりジーンズのベルトを外すとジッパーを下げた。
(´・ω・`)
「ちょ、何してるんですか!」
(*^^)
「良いから見て!」
必死な形相で僕をたしなめる。
(*^^)
「ここ・・」
しぃちゃんの手は下腹部にある小さな傷を指している。手術の痕だ。ほんの3cm位の小さな傷痕。
(´・ω・`)
「しぃちゃん・・」
僕はその傷痕を指で撫でた。しぃちゃんの身体がピクッと反応する。
(*^^)
「・・こんな・・なっちゃった・・」
(´・ω・`)
「たいした傷痕じゃないですよ。僕の盲腸の痕より小さいじゃないですか」
(*^^)
「でも、こんな所に傷がある女なんだよ?」
(´・ω・`)
「この傷も引っくるめてしぃちゃんじゃないですか。気にする事なんて何もないです」
と、僕の腕にポツンと何かが落ちてきた。一滴、二滴。