もう一つの【ゴル裏】〜いつかの公園のベンチで〜
僕は彼女の心の氷を少しでも溶かす事が出来たのだろうか?
試合の後久しぶりにアパートに来ないか誘ってみた。
(*^^)
「やらしー!そうやってうやむやに済ますつもりなんでしょー。そうはちりめん問屋が許さないよ」
しばらく独り寝の夜は続いた・・。
8月7日(水)晴 19:00 Kickoff
第23節 C大阪−大分 鈴鹿スタジアム
連戦の疲れからだろうか、この日のトリニータ戦士達は精彩を欠いた。
3-0 完敗。
8月10日(土)雲 19:02 Kickoff
第24節 大分−水戸 市陸
試合前に降っていた雨もピタリと止み、大分市営陸上競技場に5,428人の観衆を集めたトリニータはキックオフの時間を待った。
僕としぃちゃんも市陸のゴール裏にいた。
彼女と会う為にはトリニータの応援に駆け付けるしかなかった。
一頃の強情さは消えたものの、相変わらずな関係が続いていた。
(*^^)
「最近ホームで勝てないからねぇ・・」
しぃちゃんの危惧する通り、トリニータはここ5試合ホームでの勝ち星はない。
熊本で開催された川崎戦に行けず、アウェーにも参戦出来ないサポーター達のフラストレーションは溜まる一方だ。
しかし、開始前の雨にも関わらず大勢のサポーターで市陸は埋め尽くされていく。
『勝ち試合が観たい!』
勝利の美酒に酔いたい!
サポーター達は飢えていた。
試合は開始直後に動く。
アンドラのボレーが綺麗にゴールネットを揺らした。これが前半7分。
もう1点。前半ロスタイム間際の42分。今度は同じブラジル人選手のファビーニョの個人技でゴール。
後半を前にして勝ったも同然のお祭り騒ぎだ。
(´・ω・`)
(この感じ・・どこかで・・)
そして悪夢の後半が始まった―――。