いじめ
彩ちゃんの爆弾発言
ある日の学校のお昼休み。
教室の窓からは爽やかな風が
入って来ていて、気持ちが良い。


学校の教室内で
私は親友の彩(さや)ちゃんと机を
向かい合わせにして
お弁当の包みを開いていた。


「美羽、ごめん!
 ちょっとトイレ行ってくる。」


突然、彩ちゃんが
両手を合わせて謝ったから


「うん、分かった。」


私もニッコリ笑って手を振った。
彩ちゃんも胸の前で
少し手を振って席を立った。


私の親友、彩ちゃんは
頭と運動神経が抜群に良い。
性格だって悪いと思ったことはない。


だから私が尊敬する人の1人だ。
顔だって可愛いし。
目にいつも力が入ってるようで
輝いている。


私は教室のドアから出て行く
彼女の後姿をちらりと見送ってから
お弁当のふたを開けた。


教室内では他の女子も机をくっ付けて
仲良くお喋りタイム。


お箸が全然動いてないよー…。


なんてぼんやりと思ってたら
肩を叩かれ、振り向いた。


「あれ、千恵美ちゃんに
 桜ちゃん。どしたの?」


クラスメイトの千恵美ちゃんに
桜ちゃん。


この2人は、何だかミーハーって
感じがする。
お洒落にも気遣っている。


小首を傾げて2人に聞くと、
千恵美ちゃんは口角を少し上げて
口を開いた。
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