いじめ
時計を見るとやはり
当たっている。


6:30。


まぁまだちょっと早いけど…
私はカーテンを開けた。


眩しい!…と
思わず目を細める。


窓の鍵をカチャリと開け、
息を深く吸い込んでみる。


こんなドラマでやってるみたいなこと、
あまりやってなかったけど、
朝早く、新鮮な空気を
吸ったことで、私は
とても気持ちが良かった。


近所の大きな木の間から
キラキラとこもれびが漏れている。


凄い、綺麗。
空も冬だから真っ青。
こういう日は…仲直りの日だよね!
喧嘩した訳じゃないけど…。


私は気を取り直してハンガーに掛けられた
制服をクローゼットから出した。



「今日早いじゃない!
 今から起こしに行こうと思った
 ところなのよ~。」


下の階に下りると
美雨母さんがのんびりと言った。


丁度、彼女はトーストを
トースターから取ったところだった。


「私だって早起きくらいするもんね!」


と口で言い返し、
お湯を沸かすためにやかんに水を入れた。


「あら、今日はいやに機嫌良いわね。
 まあその方が助かるけど。」


美雨母さんはフライパンを
片手に、もう片手に菜箸を持ちながら
笑う。


この穏やかさを見ていると
さっきまで悩んでいた私って馬鹿みたいに
思えてきちゃうよ。
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