いじめ

彩ちゃん、そのまま去って行っちゃった。
ショックだよ…。


何で…。


私…が悪いの？


上履きを持ったままショックで
ボーっとしていたら
後ろから声がかかった。


「美羽ちゃん…
　大丈夫？」


千…恵美ちゃんに
桜ちゃん…。


その2人が私のことを心配そうに見ていた。


「本当だったでしょ…？
　あたしたちがこの前言ったこと…。」


千恵美ちゃんがそう言って
心配そうに眉を寄せた。


千恵美ちゃん…。


私の表情を見て、桜ちゃんが
ハッとしたように千恵美ちゃんの
足を踏んだ。


「あ…ごめん…。
　美羽ちゃん…。」


千恵美ちゃんが手をパチンと
鳴らして謝る。


「えっ…良いよ…。」


私は謙遜した。


すると千恵美ちゃんは
またまた口を開いた。


「あたし、彩のこと嫌いじゃないよ。
　頭良いし、憧れる…。
　でも、悪口言ってるのは…。
　しかも美羽ちゃんの悪口言ってるのは
　許せないよ…。」


千恵美ちゃん、
彩ちゃんの悪口言ってる？


…違う。
でも。


…でも！