いじめ
彩ちゃんは黒板を
信じられない、って首を
振りながら見ていた。


「え…?」


私もつられてそっちを見る。


「…っ?!」


私も思わず小さく叫び、
口に手を当てた。


信じられない───…


酷い…酷過ぎる…。


ちょっとは覚悟してたよ。


だけど、こんなに酷い…って
心から思うなんて。


愛美ちゃんたち…
どうしてこんなことをするの?!


って呪いそうな勢いで…。


だって黒板に書いてあったことは…。


黒板に張ってあった物は…。


「…私のお嫁さんになって下さい…。」


「やべーよな。
 こんな告り方されたら
 渡辺引くわー。」


酷い…。
そんなこと言ってない…
彩ちゃんはそんなこと言ってない…。


「…そんなこと言ってないよ…!
 誰がこんなっ…。」


彩ちゃんが涙を目にためて
みんなに抗議した。


クラスのみんな、沈黙だ。
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