いじめ
「あ…愛美ちゃん!」


愛美ちゃんの姿が見えた。
A組のドアから。


「あー美羽ちゃんじゃーん♪
 逃げないの?
 …つかいじめられに来たの?」


私の姿を見つけて
嫌味っぽく言う愛美ちゃん…。


いじめっ子から逃げるなんて
とんでもない。


私はいじめと戦うんだ…。
彩ちゃんを傷付けた以上…
もう前には引き戻れない。


綾実ちゃんたち、取り巻きは
愛美ちゃんの言葉を聞いて
ケラケラと笑った。


…全然おかしくないよ…!


「愛美ちゃん、
 彩ちゃん見なかった?」


「は?
 彩?
 知ってても教えないし。」


愛美ちゃんが周りに
強調してもらおうと、
ねーっと首を傾げると
周りの取り巻きも同意する。


「普通そうだよねー?」


「この子馬鹿じゃないの?!」


…何か…ムカつく…。
愛美ちゃんただ一人きりだったら…
何も言い返せないんじゃないの…?


「分かった。
 じゃあね。」
< 46 / 93 >

この作品をシェア

pagetop