いじめ
「さっ彩ちゃん!
 大丈夫っ?!」


私は思わず彩ちゃんに抱き着く。


「美羽の方が大丈夫じゃ
 なさそうだよ…。」


えっ…?


「大丈夫…?」


「…彩ちゃん、大丈夫だった?」


…私のことはどうでも良い。
嫌われたの同然。


みんなから無視されても
私には関係ないもん。


彩ちゃんのことを追いかけていけなかった。
みんなに止められて。


彩ちゃんのこと、
追いかければ彩ちゃんは
今まで1人じゃなかった…。


「…あの、さ…。」


彩ちゃんが口を開きにくそうに
もごもごと言う。


彩ちゃんの長い髪が
私の洋服に当たる。


「うん…?」


「…あの、あっちに移動しよう。」


「…分かった。」


私たちは屋上へ向かった。
…と言っても鍵はもちろん
開いていなくて私たちは
扉の所に腰を掛けた。
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