いじめ
でもそんなナイスサイトは辺りには
なくて、私は通学カバンを
肩にしたまま、道の真ん中で
立ち止まってしまった。


マフラー持ってくれば良かった…。
コート来てくれば良かった…。


スカートに靴下…。
太ももにも風が当たり、
触ると凄く冷たくなっている。


上半身だって
下着にブラウスにセーターのみ。


ブレザーにコートが欲しい。


ここであることを思いだし、
私はハッと口に手を当てた。


「納豆ご飯…。」


ご飯、温めたままだった。
納豆、冷凍庫から出したままだった。


美雨母さん、ごめんなさい…。
その前に、ちづるお姉ちゃん、
本当にごめんなさい…。


別にちづるお姉ちゃんを
頼ってないってわけじゃない。


前にいじめ小説で、


(親に真実を話せない。
だって、2人の
悲しい顔を見たくないから。)


なんて書いてあった。
< 60 / 93 >

この作品をシェア

pagetop