いじめ
私は随分と謙遜したけど、
彩ちゃんは大きな声で
1度、こう言った。


「ほんと、反省してよね!」


こんな風に言っても
受け入れてもらえる。


そんな存在。


そして、素直に嬉しい。


「私、愛美に言ってくる。」


「そうそう、いじめなんてやめなよって。」


「また誰かをいじめても、
 味方はいないよって
 言っちゃおっかなぁ~。」


女子たちがそう言って
教室を出て行った。


外は中休みで随分と騒がしかった。


私と彩ちゃんは、
いじめが解決してから
初めて顔を見合わせた。


「ほんと…良かったね…。」


「夢みたい…。」


これからも親友やってこうねって
指きりげんまんをした。


どちらかが針を1000本飲ませて
どちらかが針を1000本飲まされるのは…


1000年経てもない。


私は青井先生みたいになりたい。


だけど、そんな大人の思考を
持てるようになるのは


まだまだこれからのお話。


THE END
< 92 / 93 >

この作品をシェア

pagetop