教師×生徒【恋愛物語】
そう里美に話した日の放課後に、あたしは一人で音楽準備室に向かった。


緊張というよりも怒りの方が強くて心臓がバクバクしてる。


そんな気持ちを押さえて早足で音楽準備室の前に来た。


コンコンッ…


ドアをノックすると中から尾崎先生の声がした。


「はぁい、誰?どうぞぉ〜」


そう言われてゆっくりとドアを開けた。


何かの楽譜でも探してたのか本棚を向いていた尾崎先生が振り向き、それと同時に手を止めた。


「あ、あなた…
何の用?」


「あたしが何でここに来たのか分からないんですか?」


あたしの声は自分でも驚くくらいに低くて、怒りを感じ取れるくらいだと思う。



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