秘密にし・て・ね(前編)
36階・・・最上階のボタンを押すと夏樹は壁に寄りかかった。
「あの・・・」
「何?」
「私、あなたの家に行ってもいいんでしょうか?」
「ぷっ・・クククッ・・・わははっ・・・・はははっ」
夏樹は豪快に笑い出した。
「なにがおかしいんです?私真剣に聞いてるのに・・・・」
「ごめん、ただ今までそんなこと言う女の子なんていなかったからさ・・・
深く考えなくていいよ今日は送ってきてくれたお礼だから」
佳奈は夏樹が私のほかにもここへ女の人を連れてきたことがあるのかな・・・
とそのことがなぜか気になって聞きたい気分だったけど言わないでいた。
ポーン・・到着を知らせるベルがなった後佳奈たちが乗ったエレベーターは静かに扉が開いた・・・・。
「さっ降りよう」
佳奈は夏樹に手を引かれ降りていった。