秘密にし・て・ね(前編)
入るや否やカウンターのおばちゃんに「とりあえず生二つね」と勝手に注文しちゃって友成くんは自分の家のようにくつろいでいた。
そうこうしているうちに生ビールとお通しがきた。
「じゃ、お疲れ~かんぱ~い」
「お疲れ様~」
ん~仕事後のビールは格別かも~
私、結構イケる口なんだよね~
「さっ何でも注文しな!ここの料理はすべて旨いから」
メニューを見ると和食を中心に美味しそうなおかずがずらりと並んでいて何を頼むか悩んでしまった。
「友成くんのオススメはなに?」
「俺のオススメ?ん~この肉じゃがは絶品だから頼むか。それと・・・・」
「友成くんのオススメでなにか見繕って注文して。私、メニュー見てもすべてがよく見えちゃって目移りしちゃってるから」
そういうと友成君はくすっと笑ってお店の人に何点かオススメ料理を注文してくれた。