秘密にし・て・ね(前編)

夏樹は佳奈が朝まで一緒にここにいてくれると思っていた、なのにいきなり帰るなんて言い出して動揺していた。


「なんだよ朝までここにいればいいじゃん、いまさらタクシーなんて拾えないぞ」



「そんなこと言っても私、彼女でもないしここに長居する理由がないもの」



長居する理由?



「それじゃ理由があればここにいるんだな?」



「・・・・・う・・ん・・まあ・・・」



「・・俺が・・・・・」



「えっ?」



「・・・俺がいて欲しいんだよ、佳奈に朝までここにいてもらいたい」



「俺・・・佳奈が好き・・・」









< 18 / 307 >

この作品をシェア

pagetop