秘密にし・て・ね(前編)
「そっか、勇司彼女とうまく行ってるんだね。安心した・・・・」
「そうだな、彼女まだ22歳なんだけどなんていうか健気っていうか見てるといじらしくなっちゃうんだよ。
俺のために一生懸命料理練習してくれたりとか。
そんな姿見てたら俺、大事にしてあげなくちゃダメだよなって思えてさ。
確かに佳奈を忘れられない気持ちもあったけど、佳奈が俺との関係をいい思い出としてくれるって言われて目が覚めた。
俺も佳奈と付き合ったことはいい思い出としてずっと心にしまっておく。
だから俺も幸せになるから佳奈も幸せになれよ!」
そう言う勇司の目は迷いなど全くなく澄んだ目をしていた。
その目を見た瞬間、勇司の幸せを心から祝福したいと思った。