秘密にし・て・ね(前編)
「夏樹、私にできること無い?」
「大丈夫、佳奈はただ俺を信じていてくれるだけで良い。玲があんなことしたから事務所側も注意をしている。でも、とりあえず今はまだマスコミにはバレてないけど、玲のことだからもしかしたら俺との関係をマスコミにリークしかねない。そうなれば俺は良いとしても絶対に佳奈の存在も公になってしまう。マスコミの情報収集は驚くほどだから。佳奈には出来るだけ迷惑かからないようにするつもりだけど、もし、佳奈のところにもマスコミが行ったらすぐに連絡して欲しい。多分、暫くは会えないと思う・・・・ゴメンな」
夏樹の今の状態を考えると本当に私の存在は絶対にマイナスになると思う。
別に夏樹と付き合ってるからって悪いことしてるわけじゃないけど、でも今は黙って夏樹の言うことを聞いた方がいいと思った。
「私、芸能界のことなんて良く分からないけど、やっぱり夏樹が好きだから夏樹の言うとおり待ってる。もし、マスコミに追われても沈黙を守るよ。だから絶対に私を迎えに来てね」
「佳菜、本当にゴメン・・・・・・」
私達の仲は何があっても絶対に壊れないってこの時は思ってた・・・・・