秘密にし・て・ね(前編)
「友成くんおはよ!今日は早いのね」
佳奈は珍しく今日はいつもより30分も早く出勤していた。
「花咲は今日なんかあるのか?こんな早くに会社に来て」
「ううん、別に理由は無いんだけどなんとなく早く目覚めちゃったからさ」
「花咲、報告がないけどあれからどうなった?」
「うん。友成君には色々相談に乗ってもらって本当に感謝してる。多分友成君の一言が無かったら私達きっとダメになってたと思うし」
「そっか、うまく行ってよかったな。って俺は恋のキューピットしちまったわけか」
「友成君、今日仕事終ったら時間ある?いろいろ話したいことあるんだ」
佳奈はきちんと友成に報告しなきゃと思っていた。
夏樹の家に行く前、友成君に話をするために行動にでろと言われなかったら私、多分夏樹を疑って終ってたと思う。
「おう!でも今日はちょっと遅くなるけど平気か?」
友成くん、怪我が全快して、毎日忙しいか・・・・
今までの分を取り戻さなきゃいけないんだ・・・・。
「あっ、でも仕事忙しいんなら別の日でも良いよ」
「何言ってんだよ、仕事よりも花咲の報告の方が大事っしょ!」
そんなことを言って、結局今日8時に前に行った居酒屋で待ち合わせすることになった。