秘密にし・て・ね(前編)
そういって訝しげにいう佳奈に秘書室長は
「今日、君をここへ呼んだのは、明後日、行われるパーティーに社長と国崎君と一緒に出席してもらおうと思って呼んだんだ。このパーティーは政界、財界、著名人と各方面からの出席者がある盛大なパーティーだ。粗相は許されない、そこで華やかな場にわが社のイメージアップを図るために秘書室から一人出席してもらうことが決まったんだ、そこで君を指名したい」
「ちっちょっと待ってください、私まだ秘書になって間もないし、それにそんな大きなパーティーなんて出席した事がないので。無理です」
「そんなこと言わずに何とか出席してもらえないかね」
絶対無理です!と言い切り断り続けている佳奈に何とかお願いしたいと秘書室長もなかなか折れない。
そこで静かに話を聞いていた社長が口を挟んできた。