秘密にし・て・ね(前編)
「佳奈は分かってないな・・・。俺が今どれくらいお前のこと想っているのか・・・」
佳奈は背中越しに彼の心臓の鼓動を聞き多分彼の言ってることは嘘じゃないって思った。
「私も・・私も貴方のこと大好きよ・・・」
「どれくらい?佳奈はどれくらい俺のこと想っているの?」
「どれくらいって・・・・貴方が私を想う気持ち以上に貴方のこと愛しているわ」
佳奈が言った瞬間、夏樹は佳奈を抱く向きを変え今度は正面から佳奈を抱きしめた。
「俺の気持ちがどれくらいか分かるの?俺の気持ちはきっと佳奈には負けないよ」
そういって夏樹は佳奈の唇を奪った。切ないくらいやさしい口つけに佳奈は胸が一杯になった。