運命の花嫁




「チハル」


先ほどとは違う、ひどく優しい声が聞こえた



「はい。なんでしょう、ルシード様?」



呆気にとられながらも、いちよう答えてみた


「・・・・その、「ルシード様」と呼ぶのはやめないか?」



「え?あの・・・・なんて呼べば?」


「レオルドのことは名で呼ぶのに、なぜ私のことは名で呼ばない?」





・・・・・・・・そんなん、あんた


一国の王様だからだよ











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