運命の花嫁
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−ルシードside−
「なぜチハルを止めなかった?」
自らに問う
チハルが奪われた
その事実を受け入れられない自分がいる
「陛下ごめん・・・・オレがチハルを守れなかったから・・・・・・・・!!!!」
深い傷を負ったレオルドが、背中の傷を庇いながら起き上がる
「いい、お前はよくやった。」
「でも・・・・」
「俺が!」
「俺が・・・・あいつを、チハルを守れなかったんだ。だからお前は気にしなくてもいい」
「陛下・・・・」
レオルドに話しかけられる
「なんだ」
「チハルを助けに行かないんですか?」
「・・・・・・・・チハルは、自らの決意でむこうに行ったんだ。助けに行く必要がない」
そうだ
チハルは進んで行った
俺がかまう必要はないはず
なのに・・・・
なぜこんなにも胸が締め付けられるのだろう
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