仮想恋愛


しばらくして健くんが走ってきた




「ハァハァ…翔子どーしたんだよ!!」


そう言ってわたしを抱きしめた


健くんのぬくもりにさらに涙が出た



「…うぅ…わぁぁん…ヒック…」


「……どーしたんだよ!?なにかされたのか!?」



わたしわ首を横に振った



「じゃあ どーしたんだよ!?」


「……屋上…見た…よ」


「屋上…??まさかお前!?」



健くんがわたしから離れた




「…健くんと裕子さんが………抱き合ってた……ヒック…」


「ちげえよ!」


「…うぅ……なにが違うの!?…ヒック……」


さらに泣きじゃくるわたし


健くんわベンチに座るわたしの前にひざまづき、両肩を持った



「翔子 聞けって!……ちげぇんだよ!俺ちゃんと言ったんだよ!」



健くんわ屋上でのことを全部話してくれた




「…ごめん…心配かけて…」


健くんわ再びわたしを抱きしめた




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