突然の出逢い
やっぱり、頭がおかしい

遊びには付き合ってらんない…

「遊びなら他を当たって下さい。
仕事があるので、失礼します。」

今度こそ、社長室のドアを開けて自分の席に
戻った。

それからは、いつもどおりの仕事をこなして、
昼休みになった。

「沙希ー。お客さんだよー。」

お客??
沙奈との約束を忘れていた…

「はーい…
あ、沙奈。お昼食べに行く?」

忘れていたとしても、可愛い妹を前にすると
お姉ちゃんらしくなってしまう。

「ん~ん。お友達と食べるから。
お姉ちゃん、やっぱり今夜ご飯食べて帰ろうぉ~」

「ママ達、デートだったでしょ?
何が食べたいか決めといて。私、だいたい18時には上がるけど?
沙奈は?」

「お姉ちゃんに合わせるから大丈夫だよ~」

「んじゃぁ、終わったら営業部に行くね。」

「うん!お姉ちゃんとお食事だぁ~」

喜びながら、友達のところへ向かう沙奈をみて
可愛いなぁ…と改めて思った。

そうとなれば、昼なんて食べてられない!

18時までには、完璧に仕事を終わらせておかなければ!

15時、ちょっとへろへろになりながら、休憩を取ろうと
給湯室へ。

紅茶をいれつつ、さっき木村さんからもらったチョコを食べていた。


「あれ?
沙希、休憩??」

「うん。今日妹と約束してるから
何としてでも、18時上がりしなくちゃなの。
由美は?なしたの?」

由美は同期
真崎 由美
同じ総務課

「社長に呼ばれたって聞いたから、気になって様子見にきた。」

「あ… 忘れてた…
なんか、突然嫁になれって言われた」

「はぁっ?!」

うん 同じ反応
それが当然だよね

「で? 沙希はどうしたの?」

「遊びなら、他当たってくれっていった」

「まぁ…当り前な回答だよね」

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