あかねいろ
『け…携帯買いに行くんだっけ?』
大斗の突っ込みを紛らすかのように話題を変える。
あぁ…そうだった。
『俺…良くわかんねぇから、お前と同じヤツ買ってくんない?それで、電話帳入れろ』
『大斗…本当にマイペースよね?』
夕陽は嫌みっぽく返した。
『ありがとう♪』
それに負けない顔とわざとっぽい笑顔で、大斗も返した。
――――――――
『これ機種変で!!』
ショップで、携帯を選んだ夕陽は店員に言う。
『何だよ?新規の方が安いだろ?』
大斗が言うことに「はぁぁ」とため息ついた夕陽は
『大斗ねぇ…番号変えたら周りが連絡できないでしょ?咲さんから電話きたらどうすんのよ?』
『…―』
あたしがサラリと答えると大斗は無言で携帯を見ていた。
全く…
『いいから機種変にするからね!!』
そう言って夕陽は「契約しなさい」と大斗を座らせた。
マスターの名で携帯を購入すると
『番号入れて』
と平然と夕陽に渡す。
『はぁ…大斗の着メロが電子音なのわかるわ…』
『携帯すぐ壊れるもん、何でもいいんだよ』
『壊れるんじゃなくて壊すんでしょっ…』
そう言って夕陽は咲やスイートブルーの番号を入れる。
『お前のもちゃんと入れろよ?』
確認するように大斗は言った。
『あっうん…』
一瞬ドキンとなって夕陽は返事をした。
あ゙ぁッもぅ嫌!!
何だか、調子狂う。
そうして、まだ時間が早かったので、一度送ってもらって家に帰った。
―――――――
えっと?誰を呼ぼうかな?まずは
『みぃちゃん♪』
〈ひぃちゃん♪〉
『今日ね、スイートブルーで年越しパーティなの。良かったら恭次くんと来ないかなって♪』
〈行く行く~♪恭次ひいちゃんがね…♪〉
次はっ…と♪
そうだぁ♪