あかねいろ

また勝手に…。

でも…

会ってみたい気もする。


神崎君が大切にしてる人…。

一体2人はどんな関係なんだろう。



夕陽は少し間を空けてから

『うん、あたしも会ってみたい』

笑顔で答えた。



そうこうしてる内に料理が運ばれ、相変わらず大斗の前には3種類の品が並ぶ。



『ひろとー』


暫くすると大斗を呼ぶ明るい声がした。


タタタッと小走りに夕陽達の前に白いワンピースを着た女の人がやって来た。


決して派手ではないのに映えるメイク。


ストレートの髪の毛が胸まで伸びている。


スラッとと手足は長くてスタイルがいい。



『こんにちは、麻生咲(アソウサキ)です♪よろしくー』


あっ
笑った。


気さくに笑う。

屈託のない笑顔はフワフワとしていて人形みたいだった。


冗談みたいだが「空気が踊る」と表現したい。

鈴の音のような声色。

か、

可愛いーっ!!


『座ってい?』


そう言って、肩にかかった髪の毛を払う姿は大人っぽい。


綺麗…



すると…

綺麗な彼女は大斗を見据えて…


一瞬止まり…


『てゆーか、あんた邪魔!!もっとあっち行け!!バカ!!』


ガンッ!!!


…ッえっ!!えーっ?!


夕陽の目の前にはヒールそのままスカートを足元ギリギリまで巻くし上げ、席に座る大斗を思いっ切り蹴っ飛ばす美女が居た。



う、うっそぉ…!!


夕陽はポカンと2人を見つめる。


『イッテェーッ!!!ふざけんな咲っ!!おまぇっそこバカッッ!』


咲の蹴りは椅子の上にあぐらをで座っていた大斗のスネにヒットした。

彼にしたら同じ日に2発同じ場所に…


これは相当痛いだろう。


可哀想…


『あらぁン失礼♪』


咲は悪戯顔で笑う。



以外っ。かなり以外っ。



咲さんっそんなキャラには見えないのに、何だか物凄く気が強い!!



『あたしに席を空けないバカが悪いっ』


そして「ねぇ?」と夕陽に笑いかける


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