あかねいろ
―――――
「もぅ?!大斗は咲さんが好きなんだよ…」
「ちょっと!!なんか言ったら?!」
「うーん」
「―…だっ…た…?」
俺…結局、咲の事…
どう思ってたかわかんないんだ…
咲の事…大切だけど…
あいつを思う気持ちと違う気がする…のに…
「大斗の陽、消さないで…」
「あたしも消さないから…」
「あんたとの時間は、宝物だよ…」
「愛してるよ大斗。世界で一番!!」
「知ってる」
「世界で一番幸せになってね!!」
「咲も」
なぁ…?咲…
俺は夕陽を咲の代わりにしているのか…?
全然わかんなくなっちまったよ…
大斗はそんな事を思いながらフラフラ歩いていた。
ここ…
そしてふと立ち止まる。
気付くと見知らぬ町の小さな神社に来ていた。
そこにはお祭りではないけれど、屋台が数軒立ち並んでいた。
「今度はお前が俺の思い出塗り替えろ」
夕陽と…
初詣…来た所にそっくり。
『おぉっイケメン♪?』
すると大斗はまたもや誰かに呼ばれた。
もうナンパはいらねぇよ…
ってか…
しかも声…
男じゃねぇか…
腹いせに…殴ってやる
殺気立って大斗は声のする方へ振り返った。
『ほら?!やっぱりあの時のイケメンだろ?!』
はい?