あかねいろ

もう殴られたくない!!

そう思った。


その日、初めて父親に殴りかかった。

何もかもを吐き出すように殴って殴って殴りまくった。

始めは唖然としていた父親だか、すぐに今まで見たことないくらい怖い顔で、押さえつけられ制されてしまう。


……!!


そして、馬乗りになる父親は…


包丁を突き突けているではないか


マジッ?!


嘘だろっ!!?




ちょっと待てよ…


!!!!

次の瞬間!!


!!!!!!!



それは胸から腹までを斜めに切りつけ、脇腹に突き刺さった。


……

何?

何だ…?

ヤバイッ!!

殺されるっ!!


裸足で逃げ出した。

血が流れていく。



よく動けたものだ。

気が付くといつものコンビニの前…?


…ッ

……。


意識が遠退く…。



――――――
――――


目を覚ますと白い壁の部屋…?

ここどこ?


病院に運ばれ丸3日間眠っていた。

目覚めを見てナース達が慌てて動き出す。



何があったんだ?父親を殴った所までしか記憶にない。


それは毎日が変わった日。


訳が分からない。


1日中ただベットの中でぼーっとしていた。


何も考えられない。


お腹は包帯がきつく巻かれていた。



父親は?母親は?誰も来ない。



父親に刺されてコンビニの前で倒れていたのを助けられたらしい。


助けてくれた人は名前を教えてくれなかったが、若い女の子と着物を着た女の人だったそうだ。ナースが教えてくれた。


それは"咲"であると直感した。


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