ありがと。

家に帰って
私はさっそく
成夜にメールする。

《付き合う事、結構
皆にバレちゃった…》

送信した。


成夜…

怒ってるかな?

不安の中成夜から
受信メールが届いた。

《いいよ♪
俺もバラしたし》


良かったあ…

あたし達って

結構

ラブラブなのかな?


成夜は…

今までの恋と違って


本気だから


だから

長続きさせたいな…


それから
メールのやり取りは
毎日の習慣になった。

メールは毎日していても
不安になる事は
どんどん増えてゆく。

付き合うって
なってから
成夜と一言も
喋ってない。

お互いに意識して
なかなか話せない。

それに 成夜は


目立つ。


かっこよくて

髪はワックスで
無造作に立てていて

ピアスも開けて
腰パンしている。

やっぱり学年でも
不良系の人達と
つるんでいて

タバコも吸っていた。

だから…

成夜の事を
好きになる人は
少なくない。

でも 成夜は
彼女を作らない…

それで有名だったのに
このあたしが彼女に
なれるなんてね…

そう思うと勝手に
顔がニヤけてくる。

でも、あたしの
特徴なんて
チビぐらいだよ…

顔も頭も普通。


何の取り柄も

ないけど…






成夜が居てくれれば
他には何も要らない。


私はどんどん

成夜に

溺れてしまっていた。


抜け出せない事に


気付かない
まま…



< 8 / 28 >

この作品をシェア

pagetop