LUCE
着いた食事会の場所は、
河口湖の近くにある
ホテルだった。



すでにみんな着いていて、お母さんがみんなに

「遅れてごめんね~」

と言ってみんなの元へ歩いていく。



誰の子供知らないけど、
小さい子が、2,3人走り回っていた。

どの子もみんな可愛いけど、
一緒に遊んで疲れるのは
嫌だから、小さい子の面倒は
愛夢とかに任せて、
あたしは大人の人たちと
話をしていた。


用事があるとかで
遅れてきた志岐 美桜(シキ ミオ)さんが
「ごめん、ごめんっ」
と言いながらこっちにやって来た。

そして、
美緒さんはあたしの顔を見るなり
おおきな目を
もっと大きく見開いて
びっくりした顔をしていた。

そして、聞き取れないほど小さな声で
「み…かげちゃん?」
と呟いたまま、固まってしまった。

遠くの席のお母さんには
さっきの呟きが聞こえなかったらしく、
「美桜ちゃん?どうしたの?」
と、不思議そうな目で美桜さんを
見ていた。


お母さんに呼ばれて美桜さんは
ハッと我に返った様子で
「ごめん。ボーっとしてた」
と言って
何事もなかったかのように
自分の席についてしまった。



このときは、どうして美桜さんが
あんなに驚いたのか
聞かなかった。


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