LUCE
闇と星
私はあの時、果てがないほど長くて、何も見えないほどの暗い暗い迷路の中にいた。


光なんて見えない。


わからなかった。


自分の現在地が。


何処を彷徨っているのか。


出口は何処にあるのか。


いや、もしかしたら出口など無いのかも。


そう思っていた。


だけど、出口があることを思い出させてくれる人がいた。


出口まで導いてくれた。


途中、はぐれない様に強く強く、だけど優しく手を繋いでくれた。


そして出口で私に光を見せてくれた。













それは君だった。


そして、光を取り戻した私の瞳が最初に映したのは、


君の笑顔。
< 24 / 25 >

この作品をシェア

pagetop