あなたしか居ないっ


マイナス思考に考えていると、

季吏の声も聞こえてきた。



「あ~…、また今度遊びましょうよ?今ちょっと彼女待ってるんで。」




サクッと軽い発言をする季吏。





(…後でどついてやろ。)



「えぇ~、いいじゃん。あっ!じゃあメアド教えてよー!!」



そっと耳を澄ませる。

季吏教えるのかな…




「はっ?なんで?」


「だって今日無理なら今度っていったじゃぁんー。」



「あのお姉さん方、今度っつうのは、俺が彼女と別れた後のこと言ってるんで。」


「じゃあ待ってるし~。」

ねえ~?なんて
二人で
分かち合っている。



「すいませんが別れる気ないんで。」






どきん。



どさくさに紛れて
そんなこっぱずかしい事言わなくても!!



自分でも顔が赤くなるのが分かった。


渋々お姉さん達が帰っていく。




今更出づらい。。。



影に隠れ、しゃがんでいると、

後ろから肩を叩かれた。



びくぅっっ!!!


上を向くとそこには
季吏が。。。



「なんで隠れてんだよ。」





「いや…あの~、なんつうか、その。」



「全部聞いてたんだろ?」

そう言った季吏も
その場にしゃがむ。




"別れる気ないんで。"

思い出したら顔が赤くなった。



季吏はそんなあたしの
手をとり、




「ほら、行くぞ?」

そう言って思い切り立ち上がった。

< 101 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop