あなたしか居ないっ
マイナス思考に考えていると、
季吏の声も聞こえてきた。
「あ~…、また今度遊びましょうよ?今ちょっと彼女待ってるんで。」
サクッと軽い発言をする季吏。
(…後でどついてやろ。)
「えぇ~、いいじゃん。あっ!じゃあメアド教えてよー!!」
そっと耳を澄ませる。
季吏教えるのかな…
「はっ?なんで?」
「だって今日無理なら今度っていったじゃぁんー。」
「あのお姉さん方、今度っつうのは、俺が彼女と別れた後のこと言ってるんで。」
「じゃあ待ってるし~。」
ねえ~?なんて
二人で
分かち合っている。
「すいませんが別れる気ないんで。」
どきん。
どさくさに紛れて
そんなこっぱずかしい事言わなくても!!
自分でも顔が赤くなるのが分かった。
渋々お姉さん達が帰っていく。
今更出づらい。。。
影に隠れ、しゃがんでいると、
後ろから肩を叩かれた。
びくぅっっ!!!
上を向くとそこには
季吏が。。。
「なんで隠れてんだよ。」
「いや…あの~、なんつうか、その。」
「全部聞いてたんだろ?」
そう言った季吏も
その場にしゃがむ。
"別れる気ないんで。"
思い出したら顔が赤くなった。
季吏はそんなあたしの
手をとり、
「ほら、行くぞ?」
そう言って思い切り立ち上がった。